Ryo's Diary

日常で感じた違和感や心が動いた体験を書き留めています。主なテーマは仕事、本、吃音など。

強いってなんだろう?

YouTubeを見ていたらたまたまメンタリストのDaiGoさんがいじめについて語っている動画を見つけました。

 

DaiGoさんは小1から中2までの8年間いじめを受けていたと告白していました。トイレの個室にいたら水をかけられたり、上靴に画びょうをいれられたり...。その間ずっと”待っていた”と話していました。

 

「クラスが変わったら友達ができるかも...」

「先生が変わったら助けてくれるかも...」

そうやっていつかいじめが無くなる日を待ち続けていたけど、何も変わらなかった。  次第にいじめられることに慣れてしまい、自分はダメな人間だ、無力な人間だと受け入れてしまっていた。

 

中2になったある日、大好きだった母をバカにされたことがきっかけで初めていじめっ子にやり返した。

自分が動いたとき周りはこんなにも変わると初めて気付いた。「自己主張したら見えている世界は変わるんだ、じゃあやらないと」そこから自分を変えていった。

 

いじめられている子に言いたいのは、いじめられているのはチャンスだということ。なぜなら普通の人は普通に生きて普通に死んでいく。変わる必要がないから。変わる理由がない人は絶対変われない。

でもいじめられている人は、自分を変えなければいけない状況にいる。成功するための切符が目の前にある。だから戦って勝ち取ってほしい。

 

この話を聞いていた脳科学者の茂木健一郎さんが「DaiGoはたまたま強かったからいいけど、俺はその場から逃げることをオススメしたい。不登校になってもいいし、転向してもいい。」とコメントしていました。

 

また、女優や声優などをしている春名風花(@harukazechan)さんが過去にTwitterでいじめについて言及していたので下記に載せておきます。

 

いじめを乗り越えて成功した人が『生きてたら必ず良いことあるよ』みたいに語るけど、生きて良いことあったのはたまたまその人が運が良かっただけで、頑張って生きてもずっとつらいままの人もいると思うからその理論あまり好きじゃない。それでもぼくは生きて欲しい。奪われた尊厳を取り戻して欲しい。

 

このツイへの感想で『自分は運が良かったんじゃない必死に努力したんだ!』という意見を目にするのですが、もちろんその通りです。でも、いま正に死のうとしている人に対して、有名な人が『私は虐めにあったけどこんなに成功した!』『生きてたら良いことある!』って言っても、たぶん届かないと思うの

 

いじめから這い上がった人は凄いし、死ぬほど努力したと思う。素晴らしいと思う。でも『私はいじめを乗り越えてこんなに成功したよ経験談』は、いま乗り越えられずに苦しんでいる人を責めてしまう事もある。人間関係、自信、人格の全てを頭から破壊されている人には、成功した人からの言葉は刃になる。

 

この3人の言ってることはすごくよく分かる。ただ一つ気になったのは、「強いってなんだろう?」ということ。DaiGoさんのことをたまたま強かったと言ってたけど、じゃあどうして8年間もずっといじめを我慢し続けなければいけなかったのと疑問になりました。DaiGoさんが話したのは、強くなるためのきっかけや考え方なんじゃないかな。

 

成功談を聞いて「自分には無理」と思うか「自分も頑張ろう」と思うかはその人の価値観や精神状態によると思うし、そうだとしたら僕はどちらも変えられると思っています。

 

そういえば僕、19歳のときに人生で1度だけ「死のう」と“決意”したことがあるんです。「じゃあ何で今生きてるの?」と疑問に思われるかもしれないけど、説明していきます。

 

 

「死にたい」は辛いの最上級くらいの意味で使ってるイメージだけど、本気で「死のう」と考えるときって生きることに希望を見出すことが出来ない状況なんですよね。どんなに考えても努力しても自分には乗り越えられないと完全に絶望している状態。

 

「今日の夜にはこの世にいないんだ」と考えながら普通にバイトしてジムに行ったことを覚えている。「今日で体鍛えるのも最後、この人たちと会うのも最後」って。会う人には出来るだけ普通に振る舞っていた。

そして夜。場所は自分の部屋。首吊り縄も用意して、いざ死のうとした。でも、30分か1時間だったか何も出来ない時間が続き、結局行動に移すことが出来なかった。

 

このとき初めて「自分は死ねないんだ」ということに気付きました。「死んだら楽になれる」という選択肢を、自分は取ることができない。運命を受け入れて生きていくしかない。じゃあ、どうせ生きるなら辛い人生を生きるより楽しい人生を生きたいと考えるようになりました。

 

強くなれるきっかけは人それぞれだし、まずは辛い状況から離れてひたすら休むことが必要な人もいる。いつか自分の意思で前に進もうと思える日が来たときに、後押ししてくれる人だったり言葉があればいいのかなと考えています。