Ryo's Diary

日々の中でふと気になったことや感じたことを忘れないうちに書いていきます。主なテーマは仕事、読書、映画、吃音など。

成人吃音とともに

今月出版されたばかりの本『成人吃音とともに/北川敬一』を読み終えました。

成人吃音とともに:文章と写真と映像で、吃音を考える(DVD付録)

 

北川さんの本を読むのはこれで二冊目です。一冊目の『吃音のこと、わかってください』が面白くて、吃音を持つ小・中・高・大学生や社会人、その保護者などそれぞれの視点からの体験談や吃音観が綴られている素晴らしい内容でした。

吃音のこと、わかってください クラスがえ、進学、就職。どもるとき、どうしてきたか

 

『成人吃音とともに』はタイトル通り成人吃音当事者を中心に書かれています。僕は本書の冒頭部に書かれている、私は自分をサンプルにして、成人になっても吃音のためにいろいろな思いはするけど、それ以上に仕事や生活の方が心配になってきて、「なんとかやっています」という行儀のよい発言をしてきました。今回、社会人となった成人吃音の方々の取材を続けるうちに、成人になってもなんとかやっていくのが大変な方に数多く出会いました。という北川さんの言葉が印象的でした。

 

僕は吃音当事者の集まりなどで体験談発表をしたことが何度かあります。その内容は、過去に辛いことはたくさんあったけど今は逆境をバネに前向きに生きていますというものばかりで、現在進行形の悩みを話すことはしてきませんでした。

理由は、やはり聞いている人に前向きな気持ちになってもらうには明るく前向きに生きている姿を見せるべきだと思ったから。また強く見せることで、自分が本当に強くなったように思い込もうとしていたのかもしれません。

 

ですがこの本の中には成人になっても消えない様々な悩みを持った人が紹介されています。仕事のストレスで休職した人の話を見たとき、「俺も仕事が辛くなったら一時的に避難して充電すればいっか」という気持ちになりました。

自分以外の人がみんな頑張っているなら、辛くても頑張らないといけないという気待ちになります。でも一人でも弱さを見せてくれる人がいると、自分も弱音を吐いたり逃げてもいいんだと安心できるようになると思います。

 

深刻に悩んでいる人には、前向きに生きている人の言葉より、同じように悩んでいる人の言葉の方が必要な時もあるのだと気付かせてもらいました。本書に出てくる「弱いところを見せることも勇気のいることなんだよ」という言葉も心にしまっておきたいです。

 

後半の自死された看護師さんの話は他人事とは思えませんでした。友人に反対されても、自分が進みたい理想とする道を選んだこと。結果的にそれが上手くいかなかったこと。

 

僕も吃音だから諦めたくないとあえて厳しい道を選ぶことがあります。そして上手くいかず傷付いたことも。しかし「吃音があってもこんなことができる」という憧れを捨てられず、今でも難しいことに挑戦しようとすることがあります。

そういう気持ちは大切にしなければいけませんが、やはり憧れだけではなく自分に本当にできるのか、向いているのかなど真剣に考えてから行動することも大切なことです。自分で判断できないときは身近な人の意見を求めるのも良いでしょう。 失敗を重ね過ぎてボロボロになったときにはもう手遅れになってしまうかもしれないから。

 

簡単になりますが、感想はこれで終わります。いつも本を読んだら印象的な部分をまとめたり感想を書こうと思いつつも、出来ないことが非常に多い。上手くまとめようとは考えずとりあえず読み終わったらすぐ感想を書くことを一番にします。