Ryo's Diary

日常で感じた違和感や心が動いた体験を書き留めています。主なテーマは仕事、本、吃音など。

吃音がある子供たちに伝えたいこと

セルフヘルプグループの活動で、吃音がある子供とその保護者を対象にした交流会が年数回開催されています。私はスタッフとして、また成人吃音当事者として彼らに携わっています。

 

この活動では子供たちは同じ悩みを持つ同世代の仲間と触れ合うことができたり、保護者は情報交換や悩みの共有・相談をしています。また当事者や支援者であるスタッフが体験談を話したり質問に答えたりしています。

 

僕は成人になるまで周りに吃音のことは隠していて親の理解も得られなかったので、常に孤独を感じていました。だから、幼い頃から同じ悩みを持つ仲間と出会えたり、親が真剣に吃音と向き合ってくれたらどれだけ生きやすかっただろうと思います。とても意義のある活動です。

 

 今日は僕が学生時代を振り返り後悔していることや、現在悩んでいる子供たちに伝えたいことやしてあげたいことを書いていきます。

 

高校生のとき、人前で吃る姿を見せるくらいなら人と関わるのはやめようと友達は作らず学校行事にも消極的でした。高校生活での楽しい思い出がまったく無く、ただ勉強をするためだけに学校に通っていただけでした。人生で最も楽しかった時期と多くの人が振り返る高校生活を無駄にしてしまったことを今になってすごく後悔しています。 

 

年を重ねるごとに思うことは、人生って本当に偶然の連続で成り立っているということ。そしてその偶然は、自分から積極的に行動したり人と関わろうとしたとき起こるということ。

同級生に誘われて始めた習い事を10年以上経った今でも続けていたり、SNSで知り合った人に誘われて入ったサークルでかけがえのない仲間に出会えたり、たまたま参加したイベントで親しくなった女性と恋に落ちたり…。

 

もしあのとき行動しなければ、あの人に出会わなければ、今の自分は…というのが数えきれないくらいあります。そしてきっと、そういう出会いがこれからもたくさんあると思います。

 

だから多くの人と触れ合い学ぶことができる学生時代は出来るだけ引きこもらず何か行動してほしいと思います。勉強したり、部活を頑張ったり、友達と遊んだり。学校に居場所を見つけられないなら、他で趣味や生きがいを見つけたり家族と過ごしてもいい。

 

吃音と共に生きていく人生で、ときに辛いことや苦しいことに直面すると思います。そんなとき、楽しい思い出や支えてくれる仲間の存在があればどれだけ心強いことと思います。

 

もちろん当時の僕が出来なかったことを、現在苦しんでいる彼らが簡単に出来るとは思いません。行動したくても出来ないことに一番悩み苦しんでいると思うから。だから大人になった僕たちが、孤独な彼らに寄り添ったり、一歩踏み出す勇気を後押ししたり、目標とされる生き方を示していかなければいけないと思います。

 

他にも書きたいことはたくさんあるけど、一度に書くと何を一番伝えたいのかわからなくからこのくらいにしておきます。